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為替介入の金額は?
野田財務相は「為替に重大な関心、必要なら断固たる措置」と発言しています。日銀当座預増減要因と金融調節の推移をみると先週15日以後はそれ程積極的な介入を実施していないよう見えます。15日に野田財務相から“介入しました”との発言がされてからは市場に介入警戒感も強く、落ち着いて推移していましたが、やはり9月末に向けての円買い重要から緩やかに円高に戻ってきています。先週から今週にかけての話題は介入金額の大きさでした。
驚いたことにNHKでも介入実施時に介入金額について1.5兆円とか、2兆円規模との報道がされていました。速報ベースとしては「日銀当座預金残高」でもある程度の把握ができます。今回6年半ぶりに実施された日銀による(指示は財務省)外国為替介入は9月15日に実施されました。外国為替市場でのドル円のスポット取引は2営業日先が受け渡し日=資金決済日となりますので、日銀が市中銀行に対してドル買い・円売り実施した2営業日後の17日の円資金状況に出てきます。
これをみますと、確報での当座預金の増減は+20,400億円増加で、当座預金残高合計は171,300億円となりました。全体として2兆円強の円資金が増加したことになります。増加した要因部分は“財政等要因”23,100円の部分です。外国為替市場介入を政府として行いますので、この項目に表れてくるのですが、一般的に財政等要因は、政府部門、民間部門間の資金変動(移動)を指します。
例えば、家計や企業が金融機関に預けている資金を取り崩して税金や社会保険料を支払うと、政府(国庫)に資金が流れることになります。ここで金融機関で取りまとめられた資金が、日銀にある金融機関の当座預金から政府の当座預金に振り替えられること(財政資金の引上げ)になり、資金不足(マイナス)の要因となります。逆に政府が公務員給与等を支払う場合は、日銀にある政府の当座預金から金融機関の当座預金に振り替えて支払いが行なわれることになりますので、資金余剰(プラス)の要因となります。したがってこの23,100億円がそのまま介入金額とは言えないのではっきりとした金額はわかりませんが、当日いわれていた通常の財政等要因での資金移動は5,000億円の増加と言われていましたので、そこからおおよそですが18,000億円ほど介入が実施されたのではといわれています。
当然、翌営業日であった16日金曜日についての介入規模は21日が受渡日でしたので、21日の当座預金残高が注目されましたが、ご覧頂くとお判りのとおり22,600億円の増加となっていますが、財務省、日銀、債券市場関係者からも事前に話がでておりましたが、国債の大量償還があったようで、それが今回の増加要因と報道されています。そこから推測しますと15日の1回ポッキリの介入か、或いはその後は小出しの小規模介入が行われているものと思われます。
市場関係者からの感触では、“警戒感だけはあるものの、15日以降に介入を実施した大規模な雰囲気を感じられない”との意見も多いです。勿論、2003年〜2004年の時のように、介入する際の金融機関を限定して、あまり大っぴらにせずに、粛々と市場から出てくるドル売り円買いを吸収するようなオペレーションをしている可能性もありますが、個人的見解ですけど、全体としては“それほど積極的ではない”と思われますし、“約2兆円弱で2円しか円安に誘導出来なかった”という印象を受けます。断固たる措置をとると発言しておりましたが、実施には欧米からも批判されたところもあって、今回の介入は日本政府単独の「“頑固”たる?措置」だったのかもしれません。